明治ごろに建てられた家のすりガラスが一部割れてしまった

meiji_glass
信州の長野県出身の私の家は、明治のころからこの辺りのいわゆる「顔役」としての役目を持っていたそうです。私がまだ小学生だったころは曽祖父がまだ存命で、よくお正月などの機会に「うちは昔からこの辺り一帯の面倒を見てきた家じゃ」「だからお前も、将来はその役に就くことになると思うから、しっかりと勉強しておきなさい」などとよく言い聞かされたのを覚えています。
まぁそうは言っても、私自身がまだ大学生ということもあり、まだまだ社会的な経験も足りません。曽祖父が言っていたような顔役としての役目も、季節ごとのこの地域の行事にちょっと参加して、父たちが何をどんな風に動かしているのかをせいぜい観察するくらいです。

さて、このように私の家は明治のころから地域で役目を持っていましたが、家族が住んでいる家屋も実はそのころに建てられたものをずっと使っています。家屋自体はいわゆる「和洋折衷」の建築様式で築100年を越えているもののまだまだ構造はしっかりしており、毎年傷んだ部分を少し直す程度で済んでいるのですが、先日母が誤って窓ガラスを一部割ってしまったのです。
普通のお宅なら窓ガラスが割れても交換すればそれで終わりなのですが、あいにくとうちの家は明治時代の建物で、使われているガラスもその時代のもので、私は「もしかしたら替えのガラス自体がもう無いかもしれない」と嫌な予感を覚えていました。
そしてその予感は、修理業者さんに確認を取った時点で確定することになります。やはり、母が割ってしまった「すりガラス」は今の時代では生産しているところがおそらく無いだろうとのことで、当面は交換修理自体を保留することになったのです。